シーリング15年・防水8年・外壁塗装20年の現役職人です。神奈川と東京で同時施工現場を300件以上経験してきた立場から、「屋根塗装と外壁塗装を同時にやると本当に得なのか」を職人視点でお伝えします。
屋根塗装と外壁塗装の同時施工は「20〜30万円安くなる」が結論
先に結論。屋根塗装と外壁塗装を同時にやると、別々で頼むより 20〜30万円安くなります。理由は単純で、足場代を1回で済ませられるからです。
| パターン | 屋根 | 外壁 | 足場 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 別々(屋根→外壁) | 65万 | 85万 | 40万(2回) | 190万円 |
| 同時施工 | 55万 | 80万 | 22万(1回) | 157万円 |
差額33万円。これが同時施工最大のメリットです。
同時施工の5つのメリット ― 費用以外の隠れ効果
① 足場代が1回で済む(20〜30万円節約)
最大のメリット。30坪戸建ての足場代は1回20〜25万円。別々で頼むと2回必要なので、同時なら20万円以上節約できます。
② 工期が短くなる(2〜3日短縮)
別々の工期合計が20日のケースでも、同時施工なら15〜17日で完了。職人が連続して入るので段取りが効率化されます。
③ 養生期間中の生活ストレス1回で済む
塗装中は窓が開けられず、洗濯物も外干しNG。これを2回経験するか1回で済ませるかは、生活の質に大きく影響します。
④ 業者対応が1社で完結する
別々で違う業者に頼むと「外壁業者と屋根業者で言ってることが違う」トラブルあり。同じ業者なら一気通貫で安心です。
⑤ 色のバランスを統一できる
屋根と外壁の配色をトータルでコーディネート可能。別タイミングだと「屋根塗ったら外壁の色味が古く見える」問題が発生します。
→ 屋根塗装の費用相場|30坪40-80万円と外壁同時施工20万円安の仕組み
神奈川厚木K様邸 ― 同時施工で35万円安くなった実例
神奈川県厚木市K様邸(築20年・スレート屋根30坪+モルタル外壁)。当初「屋根だけ先に塗装」予定だった見積もり:
・屋根塗装65万円+足場20万円=85万円
・後で外壁塗装すると合計185万円超
私のアドバイスで同時施工に変更:
・屋根55万円+外壁80万円+足場22万円=157万円
・諸経費・養生も一本化で5万円削減
合計35万円の節約。同時施工は確実にお得になる工法です。
同時施工が向かないケース3パターン
ただし同時施工が「常に正解」ではありません。以下の3パターンは別々の方が良い場合があります。
① 屋根の劣化が緊急レベル
雨漏り直前など、外壁が健全でも屋根が 即対応必要 なケース。外壁塗装を待っていられない場合は屋根単独で先行。
② 外壁が築5年以内
外壁が新築〜築5年以内なら塗装不要。屋根だけ先に塗装し、外壁は次回(10年後)に同時施工狙い。
③ 予算が確保できない
合計150万円超を一度に払えない場合は、屋根→外壁の段階施工。ただしトータルコストは高くなる覚悟が必要です。
同時施工で失敗しないための業者選び3つのコツ
① 屋根工事も内製でできる業者を選ぶ
外壁塗装業者の中には屋根工事を下請け丸投げする会社もあります。 「屋根工事も自社で対応できますか?」 と質問してから契約してください。
② 同時施工の見積もりを必ず一本化してもらう
屋根見積もりと外壁見積もりが別シートだと足場代が二重計上されているケースあり。 「合計1枚の見積もり書」 で項目を確認してください。
③ 必ず3社で同時施工見積もりを比較
同時施工の値引き幅は業者によって大きく違います。3社相見積もりで30万円差が出ることも珍しくありません。
→ 屋根塗装の業者選び失敗回避|職人が見抜くNG業者3パターン
同時施工の最適タイミング ― 築15年が黄金時期
屋根と外壁の劣化サイクルが揃いやすい 築15年 が同時施工の黄金タイミング。スレート屋根の初回塗装時期(8〜12年)と、外壁塗装の2回目時期(築20年)の中間が狙い目です。
| 築年数 | 同時施工適正度 | 注意点 |
|---|---|---|
| 築8〜10年 | △ 早め | 外壁がまだ健全可能性 |
| 築12〜15年 | ◎ 黄金期 | 両方とも塗装適正時期 |
| 築18〜25年 | ○ 推奨 | 下地腐食チェック必要 |
| 築30年超 | × 葺き替え検討 | 塗装で済まない可能性 |
よくある質問
Q1. 屋根と外壁を別の業者に頼むのはダメ?
非効率です。足場代が二重に発生し、養生も2回必要。同じ業者で同時に頼む方が確実に安く済みます。
Q2. 同時施工の工期はどのくらい?
30坪戸建てで12〜17日が標準。別々で頼むと合計20〜25日かかります。
Q3. 屋根色と外壁色の組み合わせのコツは?
同色系で2〜3トーン差をつけると統一感が出ます。屋根を濃く・外壁を淡くが定番。シミュレーションで確認するのがおすすめです。
Q4. 屋根は瓦で塗装不要、外壁だけでも足場は1回?
外壁塗装でも足場は1回必要なので、瓦屋根の場合は外壁単独でOK。瓦の漆喰補修は同時に依頼すると割安になります。
Q5. 同時施工で何か注意すべきことは?
同時施工=値引きされていることを確認。一本化見積もりと別々見積もりを並べて比較し、ちゃんと安くなっているかチェックしてください。
→ 外壁・屋根と防水の同時施工で20-30万円圧縮|防水費用判断ハブで全体相場も整理する
→ 外壁塗装にベストな季節は?四季別メリット・デメリットを職人が解説
→ 外壁塗装は梅雨でも塗れる?湿度85%判定と値引き交渉15-20%のコツ
倉庫や工場でも、屋根と外壁の同時施工で足場代を1回にまとめる節約効果は大きいです。詳しくは下の記事もご覧ください。
→ 倉庫の外壁塗装は住宅と全然違う|150〜600万円・操業継続3工程
→ 外壁塗装が一番安い時期は11月〜2月|値引き10〜15%引き出す3条件
まとめ ― 同時施工3原則
- 同時施工で20〜30万円安くなる(足場代1回で済むため)
- 築12〜15年が黄金タイミング
- 必ず3社相見積もりで「同時施工値引き」を比較

