外壁塗装を検討し始めると、多くの人がこう考えます。
「家を建てた大手ハウスメーカーに頼めば安心だろう」
「よく分からない業者より、名前の知れた会社の方が安全そう」
その気持ちはとても自然です。
ですが、実際に現場で外壁塗装やシーリング工事をしている職人の立場から言うと、大手ハウスメーカーの外壁塗装は必ずしもおすすめできません。
この記事では、
なぜ職人はハウスメーカーの外壁塗装を選ばないのかを、
感情ではなく構造と事実ベースで解説します。
結論|大手ハウスメーカーの外壁塗装はおすすめしない
最初に結論から言います。
大手ハウスメーカーの外壁塗装は、
「何も知らずに任せる」ならおすすめしません。
ダメなのは「大手」という看板ではありません。
問題なのは、価格・施工体制・説明の構造です。
理由① 金額が高すぎる(工事内容はほぼ同じ)
ハウスメーカーの外壁塗装が高い最大の理由は、
中間マージンです。
ハウスメーカーの工事の流れはこうなっています。
ハウスメーカー
→ 下請けの工務店
→ 実際に施工する塗装業者・職人
つまり、ハウスメーカーの社員が塗るわけではありません。
それでも、
- 管理費
- ブランド料
- 保証コスト
などが上乗せされ、
同じ内容の工事でも 1.5倍〜2倍近い金額になるケースは珍しくありません。
「高い=良い工事」ではないのが、外壁塗装の現実です。
👉 外壁塗装の見積もりチェックリスト|必ず確認すべき項目まとめ理由② 実際に施工するのはハウスメーカーではない
これを知らずに契約する人は本当に多いです。
外壁塗装の現場に来るのは、
ハウスメーカーの社員ではなく、地元の工務店や塗装業者です。
職人目線で言うと、
- 技術の差は「会社名」ではなく「職人の腕」
- 同じ職人が、ハウスメーカー経由と直接依頼で施工していることもある
という状況は普通にあります。
つまり、
高いお金を払っても、施工品質が自動的に上がるわけではありません。
理由③ 工事内容を細かく把握している人がいない
ハウスメーカーの営業担当に工事内容を聞くと、
よくこんな返答が返ってきます。
- 「メーカー基準なので問題ありません」
- 「長年やっているので大丈夫です」
ですが、
具体的に何をどう施工するのかを説明できないケースが多いのが実情です。
特に注意したいのが、
- シーリング工事が「打ち替え」なのか「増し打ち」なのか
- 下地処理をどこまでやるのか
- 塗料のグレードと耐用年数
このあたりを曖昧なまま契約すると、
「思っていた工事と違った」という結果になりやすいです。
工事内容を理解せずに契約すると、「思っていた内容と違った」というトラブルになりがちです。 見積書や業者選びで確認すべきポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。 ▶ 外壁塗装 業者の選び方それでもハウスメーカーが向いている人
ここは正直に書きます。
以下のような人には、
ハウスメーカーの外壁塗装も選択肢としてアリです。
- 価格よりも手間ゼロを重視したい
- 細かい工事内容は確認しない
- 多少高くても「窓口が一本」の安心感が欲しい
安心感をお金で買うという考え方ですね。
ただし、
「内容を理解した上で選ぶ」ことが前提です。
外壁塗装で後悔しないために大切なこと
外壁塗装で一番大切なのは、
- どこが施工するのか
- 何をどう工事するのか
- 金額と内容が釣り合っているか
を自分で判断できることです。
大手かどうかよりも、
業者選びの基準を知っているかどうかで、結果は大きく変わります。
まとめ|「大手だから安心」は外壁塗装では通用しない
- ハウスメーカーの外壁塗装は高額になりやすい
- 施工するのは結局、地元の業者や職人
- 工事内容を理解しないまま任せると後悔しやすい
大手=安心、ではありません。
大切なのは、中身を見て選ぶことです。
外壁塗装で失敗しないための
具体的な業者の選び方・見積書の見方については、
こちらの記事で詳しく解説しています。
外壁塗装で失敗しないための、具体的な業者の選び方・見積書の見方については、 こちらの記事で詳しく解説しています。 👉 外壁塗装 業者の選び方(完全版)実は、私の家族も大手ハウスメーカーの外壁塗装を断ろうとした際に、 「保証が効かなくなりますよ」と言われた経験があります。 そのとき感じた違和感と、ハウスメーカーの「保証」の正体については、 次の記事で実体験として詳しく書いています。 ▶ 外壁塗装を断ったら「保証が切れる」と言われた話(準備中)


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