サイディング外壁に使用されるコーキング材は、主に次の3種類があります。
- ウレタン
- 変性シリコン
- オートンイクシード
この中でも、
**「耐用年数30年」**と言われることが多いのがオートンイクシードです。
しかし、
20年以上現場で施工や劣化状況を見てきた立場から言うと、私は積極的にはおすすめしていません。
その理由を、職人目線で正直にお伝えします。
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理由①:30年保つという実証データがまだ存在しない
ウレタンや変性シリコンは歴史が長く、
実際の現場データとして8〜15年程度は保つという実証があります。
一方、オートンイクシードは
2014年発売の比較的新しい材料です。
つまり、
発売からまだ30年が経過しておらず、
「30年保った実例」は現時点では存在しません。」
メーカーの試験データや理論上の性能はありますが、
実際の住宅環境(紫外線・雨風・立地条件)で
本当に30年持つかどうかは、誰も証明できていないのが現実です。
補足:耐用年数30年なのに、メーカー保証は10年
ここで、私がいつも疑問に感じる点があります。
オートンイクシードは
「耐用年数30年」と説明されることが多い材料ですが、
メーカーが公式に設定している保証期間は10年です。
耐用年数が30年あるのであれば、
なぜ保証は30年ではなく10年なのか。
実際、
ウレタンや変性シリコンでも
施工会社が自社保証として10年保証を出しているケースは珍しくありません。
保証年数=耐用年数ではありませんが、
メーカー自身が責任を持てる期間が10年である
この事実には、どうしても違和感が残ります。
理由②:高額な単価で契約されやすい
オートンイクシードは、
高額な単価で契約されやすい材料でもあります。
営業トークでは、
「オートンイクシードは耐用年数が約30年あり、
ウレタンや変性シリコンに比べて約3倍長持ちします」
と説明されることが多くあります。
耐用年数が3倍であれば、
単価も3倍でもおかしくないという理屈が成り立つため、
施主側も納得しやすく、高額でも契約に至りやすくなります。
さらに、
生涯の外壁リフォーム回数が減るので、長い目で見るとお得です
といった説明が加わることで、
**「高いけど結果的に得」**と感じてしまいやすい材料でもあります。
👉外壁コーキングはいくら?材料別の相場と高額請求を見抜く方法はこちら
理由③:他の改修時期は必ず先に来る
仮にオートンイクシードが30年保ったとしても、
住宅全体を見れば、他の部分はその前に確実に改修時期を迎えます。
- 屋根塗装
- 外壁塗装
- 防水工事
- サイディング自体の反り・浮き・劣化
コーキングだけが30年持っても、
他の工事で足場を組むタイミングが必ず先に来るため、
結果的に一緒に打ち替えるケースがほとんどです。
つまり、
コーキングだけが極端に長持ちしても、現実的なメリットは小さい
というのが現場での実感です。
30年保つ塗料についても注意が必要
近年では、
「耐用年数30年」と言われる高耐久塗料も登場しています。
ただし、
塗料についても同様に
実証データと実際の改修サイクルを冷静に考えることが重要です。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
まとめ:数字や営業トークだけで判断しないことが大切
オートンイクシードは、
決して悪い材料ではありません。
ただし、
- 30年保つという実証データがまだない
- メーカー保証は10年
- 単価が高くなりやすい
- 他の改修時期と合わない
これらを理解せずに
「30年持つから安心」「高いけどお得」
という説明だけで判断するのは危険です。
コーキング材は、
家の築年数・今後のリフォーム計画・予算を踏まえて、
総合的に選ぶことが大切だと、現場経験から感じています。
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