「そろそろ外壁塗装が必要なのに、手元にまとまったお金がない」――相見積もりを取ると60万〜100万円、これを即払いできる家庭は多くありません。
でも安心してください。お金が今なくても外壁塗装を進める方法は、現実的に6つあります。
この記事では、現場歴25年の職人が、実際にお金に困ったお客様に提案してきた選択肢を解説します。あわせて「絶対に手を出してはいけないNG節約法」も紹介するので、損しないための判断材料として使ってください。
- まず結論:お金がない時の選択肢は大きく6つ
- その前に:外壁塗装を放置するとどうなる?
- 方法①:助成金・補助金を使う(最大30万円戻る)
- 方法②:火災保険で修繕費をまかなう(自然災害で壊れた場合)
- 方法③:リフォームローンを組む(月1.5〜3万円で工事可能)
- 方法④:確定申告で控除を受ける(リフォーム減税)
- 方法⑤:相見積もりで適正価格にする(20〜30万円下がる)
- 方法⑥:部分補修で延命する(3〜5年先延ばし)
- 「自分で塗れば安い」は本当か|DIYのリスクと、DIYしていい範囲
- 絶対にやってはいけない3つのNG節約法
- 【ケース別】あなたに最適な組み合わせパターン
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:「お金がない」は外壁塗装をあきらめる理由にならない
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まず結論:お金がない時の選択肢は大きく6つ
- 助成金・補助金を使う(最大30万円が戻る)
- 火災保険で修繕費をまかなう(自然災害で壊れた場合)
- リフォームローンを組む(月1.5〜3万円で工事可能)
- 確定申告で控除を受ける(リフォーム減税)
- 相見積もりで適正価格にする(20〜30万円安くなることも)
- 部分補修で延命する(塗装は3〜5年先延ばし)
この6つを組み合わせれば、「貯金ゼロでも工事できる」ケースがほとんどです。順番に解説します。
その前に:外壁塗装を放置するとどうなる?
結論から言うと、放置すればするほど費用は雪だるま式に膨らみます。
外壁の塗膜は防水の役割を持っていて、塗り替え時期(10〜15年)を過ぎると以下の順で劣化が進みます。
- チョーキング(白い粉)→ 塗膜で防水できていない証拠
- クラック(ひび割れ)→ 雨水が内部に侵入開始
- シーリング切れ→ サイディングの継ぎ目から浸水
- 下地腐食・雨漏り → ここまで来たら塗装だけでは直らない
実際の現場では、10年目で塗装していれば80万円で済んだ家が、15年放置して下地まで腐って工事したら230万円になったケースがあります。金額差の大半は下地補修費用です。
だからこそ、「お金がないから先延ばし」は最悪の選択肢。まず今ある選択肢を全部知ってから、動ける方法を選んでください。
方法①:助成金・補助金を使う(最大30万円戻る)
お金がない人がまず検討すべきはお住まいの市区町村の助成金です。全国で約300自治体が外壁塗装に使える助成金制度を設けていて、5万〜30万円が戻ってきます。
例えば以下のような事例があります。
- 東京都品川区:工事費の10%(上限20万円)
- 神奈川県川崎市:遮熱塗装で上限20万円
- 埼玉県川口市:工事費の5%(上限10万円)
- 千葉県船橋市:遮熱塗装・省エネ改修で上限10万円
申請は「工事契約前」が絶対条件で、先着順・予算上限アリ。4月〜6月頃に各自治体が受付を開始するので、早めの情報収集が必須です。
詳しい条件・申請方法は以下の記事でまとめています。
📖 【2026年最新】外壁塗装の助成金・補助金ガイド|条件・申請手順・注意点をプロが解説
方法②:火災保険で修繕費をまかなう(自然災害で壊れた場合)
意外と知られていないのが、火災保険で外壁塗装費用が出るケースです。
対象になるのは「自然災害で壊れた部分」の修繕で、以下のような場合。
- 台風・強風で外壁・屋根が破損した
- ひょう・雪でサイディングが割れた
- 雨漏りの原因が自然災害に起因している
申請期限は災害発生から3年以内。自宅の外壁を最後にチェックしたのは何年も前…という方は、意外と対象になる破損が見つかることがあります。
ただし「経年劣化」は対象外です。「火災保険で工事費全額出ます!」と営業してくる業者は保険金詐欺の温床になりやすいので要注意。
方法③:リフォームローンを組む(月1.5〜3万円で工事可能)
貯金はないけど月々の支払い能力はある方は、リフォームローンが現実的です。
リフォームローンの相場
| 借入額 | 金利(目安) | 期間 | 月々の返済 |
|---|---|---|---|
| 80万円 | 2.0〜4.5% | 5年 | 約14,000〜15,000円 |
| 100万円 | 2.0〜4.5% | 10年 | 約9,200〜10,400円 |
| 150万円 | 2.0〜4.5% | 10年 | 約13,800〜15,600円 |
リフォームローンの選び方
- 銀行系リフォームローン:金利2.0〜4.0%、審査やや厳しめ、おすすめ
- 信販会社系:金利5.0〜8.0%、審査緩め、業者経由で申請しやすい
- カードローン:金利14〜18%、絶対におすすめしない
業者が「提携ローンありますよ」と案内してくれるのは信販会社系が多いです。金利が高いので、自分で銀行系のリフォームローンを申し込んだ方が総支払額は10〜30万円安くなることが多いです。
方法④:確定申告で控除を受ける(リフォーム減税)
外壁塗装は、一定の条件を満たせば所得税から10万円前後が控除される可能性があります。
対象になりやすいのは以下のケース。
- 住宅ローンを使って外壁塗装した(住宅ローン控除)
- 省エネ改修(遮熱塗料・断熱改修)を同時に行った(省エネリフォーム減税)
- 災害で壊れた部分を直した(雑損控除)
確定申告は自分で動けば1時間で終わる簡単な手続きなのに、これを使ってない人が本当に多いです。
📖 外壁塗装は確定申告で控除できる?住宅ローン控除・雑損控除の条件
方法⑤:相見積もりで適正価格にする(20〜30万円下がる)
これが一番即効性のある節約術です。同じ工事内容でも、業者によって見積もり金額は20〜30万円違います。
1社だけの見積もりで契約すると、ほぼ確実に「相場より高い」金額で契約することになります。
現場で見てきた実感では、3社から相見積もりを取れば、最安値と最高値の差は20〜30万円は出ます。
📖 外壁塗装の相見積もりは何社が正解?3社がベストな理由と比較のコツ
一括見積もりサイトを使えば、たった30秒の入力で地元の優良業者3〜4社から見積もりが届きます。見積もりだけでAmazonギフト券1,000円もらえるサイトもあるので、現金化の裏ワザとしても使えます。
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方法⑥:部分補修で延命する(3〜5年先延ばし)
「今はどうしてもお金が工面できない」という方は、最低限の部分補修で寿命を3〜5年延ばすのも現実的です。
優先度の高い部分補修
- シーリングの部分打ち替え(5〜15万円):雨水侵入を防ぐ最重要工事
- クラック補修(3〜10万円):ひび割れからの浸水防止
- バイオ洗浄(3〜8万円):コケ・汚れだけならこれで十分見栄え回復
- 鉄部のみ塗装(5〜15万円):錆びやすい部分だけ先に塗装
これらで計20万円前後の出費に抑え、3〜5年のうちに助成金・ローン・貯金で全面塗装する方針に切り替えるのも手です。
ただしサイディングの反り・下地の腐食・雨漏りまで進んでいる場合は部分補修では無理。全面工事を急いだ方が結果的に安くつきます。
「自分で塗れば安い」は本当か|DIYのリスクと、DIYしていい範囲
お金がないときに一番最初に思いつくのがDIYです。結論から言うと、2階建ての外壁を丸ごとDIYするのはおすすめしません。理由と、逆にDIYでもいい範囲を書きます。
現場25年が見てきたDIY外壁塗装の7大リスク
リスク①:転落事故(命に関わる)
日本では毎年、脚立・はしごからの転落事故で数十人が亡くなっています。労働安全衛生法では、高さ2メートル以上の作業には足場の設置が義務付けられているほど危険な作業です。
プロは必ず2人以上で安全帯・ヘルメット・足場を使って作業します。脚立1本で外壁塗装しようとすると、特に2階以上では重大な事故につながる可能性が高すぎます。
リスク②:下地処理の失敗で3年で剥がれる
外壁塗装の仕上がりを決めるのは、実は 塗る前の「下地処理」が7割。高圧洗浄・ひび割れ補修・シーリング打ち替えなど、ここを省略すると新品の塗料でも2〜3年で剥がれます。
DIYだと設備も知識もないので、下地処理をしっかりやれない。結果、プロに再塗装を頼むことになり、DIYにかけた時間と材料費が丸ごと損になります。
リスク③:塗料選びのミスで性能が発揮されない
塗料はサイディング用・モルタル用・ALC用で専用品が異なり、下塗り材(シーラー・プライマー)との組み合わせも重要。DIYで 間違った組み合わせの塗料を使うと、数ヶ月で「塗ったのに塗ってない状態」になります。
リスク④:ムラ・気泡・垂れなど仕上がりの粗さ
外壁塗装はローラー・刷毛さばきの熟練度が仕上がりに直結。DIYだと ムラ・気泡・垂れ・境目の不自然さが残り、遠目から見ても素人工事だと分かってしまいます。資産価値も下がります。
リスク⑤:近隣トラブル(塗料飛散・騒音)
塗料のミストは風で隣家の車・洗濯物・外構に飛ぶリスクが高い。プロは飛散防止ネットを張って対策しますが、DIYだとそこまでできず、後で弁償問題になるケースがあります。
リスク⑥:火災保険が効かない
プロ施工なら「リフォーム瑕疵保険」が効きますが、DIYは保険対象外。塗装が原因で壁内部に水が入り、構造が腐食しても自己責任。数百万円の修繕費が発生した例もあります。
リスク⑦:工期が長期化して生活に支障
プロなら10〜14日で終わる工事が、DIYだと2〜3ヶ月かかるのが普通。途中で雨が降って中断、材料が足りなくなって買い足し、などで想像以上に疲弊します。
DIYリスク一覧チェック
- □ 転落事故(命のリスク)
- □ 下地処理の失敗で3年で剥がれる
- □ 塗料選びミスで性能発揮されず
- □ ムラ・気泡で仕上がりが粗い
- □ 近隣トラブル(塗料飛散)
- □ 火災保険・瑕疵保険が効かない
- □ 工期2〜3ヶ月で生活に支障
実はDIYできる範囲もある(平屋・部分補修なら)
ここまで否定的な話が続きましたが、DIYで問題なくできる範囲もあります。正直にそこも伝えておきます。
DIY可能な範囲
- 平屋の外壁の一部(脚立で安全に届く範囲のみ)
- ウッドデッキの塗り直し(木部専用塗料で簡単)
- フェンス・門扉の塗装(小面積・低所)
- 物置・小屋の塗装(練習にもなる)
- 外構の小さな補修(ひび割れのパテ埋め程度)
DIY絶対NGな範囲
- 2階建て以上の外壁全体
- 屋根塗装
- サイディングのシーリング打ち替え
- ひび割れが進んだ箇所の補修
- モルタル外壁の全面塗装
つまり、「小さい・低い・平面」ならDIYも検討の余地あり。でも本格的な外壁塗装工事は、どう考えてもプロ一択です。
DIY費用 vs プロ費用の実態比較
「DIYなら10万円で済む」という話、実際どうなのか。現実的な試算をしてみます(30坪一戸建て想定)。
DIYの「隠れたコスト」を含めた実費
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 塗料(下塗り・中塗り・上塗り合計) | 5〜10万円 |
| 道具(ローラー・刷毛・養生シート等) | 2〜5万円 |
| 足場レンタル(必須) | 15〜25万円 |
| 高圧洗浄機レンタル | 1〜3万円 |
| 安全装備(ヘルメット・安全帯) | 1〜2万円 |
| 廃材処分費 | 1〜2万円 |
| DIY実費合計 | 25〜47万円 |
ちなみにプロに頼むと80〜150万円。差額は50〜100万円…ですが、これは DIYが完璧に成功した場合の話。
実際には失敗してプロに依頼し直すケースが多く、その場合は DIY費用(捨て金)+プロの費用+追加の下地補修費で、結局150〜200万円かかります。「DIYで節約」が「DIYで損」になる理由がここ。
絶対にやってはいけない3つのNG節約法
お金を理由に以下の3つに手を出すと、逆に10〜50万円損します。
NG①:激安業者・飛び込み訪問販売に頼む
「今なら足場無料」「キャンペーンで半額」をうたう業者は、ほぼ100%トラブル案件です。実際には、塗料の希釈・3回塗りを2回塗りに省略・下地処理不良など、数年で再塗装が必要になるレベルで手抜きされるケースがほとんど。
📖 外壁塗装の悪質業者リスト|見抜くための20のチェックリスト
NG②:素人DIY
外壁塗装は「足場組み+高圧洗浄+下地処理+塗装」の工程で、どれか1つでも失敗すると塗膜が3年もたない専門工事です。素人がホームセンターの塗料で塗っても、見た目は1年でムラが出て、防水性はほぼゼロ。
さらに足場なしでの2階部分の作業は毎年死亡事故が出ている本気で危険な作業です。「塗料代5万円で済んだ!」と思っても、結局プロに頼み直すので20万円以上の無駄になります。
NG③:「30年持つ塗料」に騙される
「この塗料なら30年持ちます!」という営業トークは、業界で最も多い嘘の一つです。日本の気候で30年持つ外壁塗料は現時点で存在しません。
📖 「30年持つ塗料」は絶対に信じてはいけない|現場職人が解説する真実
【ケース別】あなたに最適な組み合わせパターン
パターンA:貯金30万円以下・月々も厳しい
→ 助成金+火災保険+部分補修で3〜5年延命
まずは火災保険申請(無料で調べられる)、助成金申請、その間はシーリング打ち替えだけやる。
パターンB:貯金なし・月々2万円なら払える
→ 助成金+リフォームローン+一括見積もり
ローンで工事費を確保し、助成金で一部返済。相見積もりで工事費自体を削減。
パターンC:貯金50万円・あと30万円足りない
→ 助成金+確定申告控除+相見積もり
相見積もりで工事費を削って予算内に収める。助成金・確定申告控除で実質負担を減らす。
よくある質問(FAQ)
Q1. 住宅ローンが残っていてもリフォームローンは組める?
A. 組めます。住宅ローンとは別枠で審査されます。ただし年収に対する返済負担率(年収の30%以下が目安)が基準を超えると断られるので、複数銀行に申し込んで比較しましょう。
Q2. 年金生活でもローンは組める?
A. 65歳までは組めますが、70歳以上になると審査が厳しくなります。その場合はお子さんの名義でローンを組み、親が返済するケースもあります(贈与税の非課税枠内で)。
Q3. 相見積もりだけ取って断っても大丈夫?
A. 全く問題ありません。一括見積もりサイトにはお断り代行サービスもあるので、営業が来ない安心な環境で比較できます。
Q4. 部分補修だけで何年もつ?
A. シーリング打ち替えとクラック補修を同時にやれば、3〜5年は延命可能です。ただし外壁自体の色褪せ・チョーキングが進んでいる場合は防水性が落ちているので、部分補修だけでは雨漏りリスクは残ります。
Q5. ローンは業者経由と銀行どっちがいい?
A. 金利重視なら銀行、手続きの楽さ重視なら業者経由です。100万円を10年返済で比較すると、銀行(金利2.5%)と業者経由(金利7%)では総支払額が25万円以上違います。
Q6. 火災保険の申請は業者に任せた方がいい?
A. 「代行手数料」と言って工事費の30〜50%を請求する悪質業者がいます。保険申請は自分で保険会社に直接電話するのが一番安全で安く済みます。
Q7. 一括見積もりは営業電話が怖いけど大丈夫?
A. 現在の主要サイトは「お断り代行」機能があり、LINEだけで業者とやり取りできるサービスもあります。電話番号を登録しなくても使えるサイトを選びましょう。
まとめ:「お金がない」は外壁塗装をあきらめる理由にならない
改めて、お金がない時の6つの選択肢を整理します。
- ✅ 助成金・補助金(最大30万円戻る)
- ✅ 火災保険(自然災害の破損が対象)
- ✅ リフォームローン(月1.5〜3万円)
- ✅ 確定申告控除(10万円前後の減税)
- ✅ 相見積もり(20〜30万円安くなる)
- ✅ 部分補修(3〜5年の延命)
一番やってはいけないのは「お金がないから放置する」こと。10年目なら80万円で済む工事が、15年放置すると230万円になります。
まずは無料でできる「相見積もり」から動いてみるのがおすすめ。金額を知るだけでも、そこから助成金・ローンの選択肢が見えてきます。
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