「コーキングは増し打ちで大丈夫ですよ」
そう言われて契約しそうになったことはありませんか?
私が実際に現場で経験したのは、
増し打ちで契約していたら
雨漏りや追加費用につながりかねない
“かなり危ないケース”でした。
しかも、オーナーさん本人は
「これで直る」と信じ切っていた状況です。
この記事では、
コーキングを増し打ちで契約したことで
トラブル寸前になった実話をもとに、
・なぜ危なかったのか
・増し打ちが通用しないケース
・契約前に知っておくべき注意点
を、現場職人の視点で解説します。
同じ失敗をしないために、
契約前にぜひ知っておいてください。
そもそもコーキング工事は、
「何年経ったか」だけで判断できるものではありません。
現場での違和感
現場に到着し、いつも通り挨拶をしました。
「〇〇塗装の高橋です。
本日はコーキング工事で伺いました。よろしくお願いします」
すると、オーナーさんから
こんな一言が返ってきました。
「あれ?〇〇塗装?
〇〇工務店さんじゃないの?」
一瞬、空気が止まりました。
「あ…すみません、そうでした」
と、その場は誤魔化して挨拶を続けました。
あとで取引先に確認すると、
私は4次下請けだったことが判明。
この時点で、
すでに嫌な予感はしていました。
契約内容と実際の工事
契約内容はこうでした。
- 目地:コーキング撤去・打ち替え
- サッシ廻り:コーキング増し打ち
指示通り、工事を始めます。
すると、作業中に
オーナーさんが話しかけてきました。
「これで雨漏り、止まりますよね?」
……ん?
雨漏り?
聞いてはいけない事実
どこから漏れているのか聞くと、
サッシから雨漏りしているとのこと。
正直、頭の中で警報が鳴りました。
「サッシ廻りは増し打ち契約だぞ…」
増し打ちは、
雨漏り修理としては“その場しのぎ”
になることが多い施工方法です。
このまま黙って
指示通り施工すれば、
私に責任はありません。
でも――
どうしても良心が痛みました。
コーキング工事では、
増し打ちで済むケースと
打ち替えが必要なケースがあります。
▶ コーキングは打ち替え?増し打ち?判断基準を現場目線で解説
職人として、正直に話した
オーナーさんに、
条件付きで正直に話しました。
「増し打ちだと、
一時的に止まっても長くは持ちません」
するとオーナーさんは言いました。
「でもサッシは撤去できないって
業者さんに言われました」
私は答えました。
「やり方次第では撤去できます。
増し打ちだと、
よくて数年持つかどうかです」
しばらく考えたあと、
オーナーさんはこう言いました。
「じゃあ撤去してほしい」
でも、私は勝手にできない
問題はここからです。
契約は増し打ち。
私は勝手に施工内容を変えられません。
「契約している業者さんに
連絡して、
見積もりを変更してもらう必要があります」
ただ、それを急に言い出すと
私が余計なことを言ったのがバレる。
そこで、口裏を合わせることになりました。
口裏合わせの内容
オーナーさんには、
こう伝えてもらうことにしました。
- ネットで 「増し打ちでは雨漏りは止まらない」 と書いてあった
- サッシも 工夫すれば撤去できると知った
案の定、
取引先から私は疑われましたが、
契約は無事打ち替えに変更。
でも、もっと怖い結末
ここで終わりではありません。
契約後の仕様変更は、
どうしても高くなります。
結果、
サッシの撤去費は
1mあたり700円という
かなり高額な契約になったそうです。
なぜこんなことになったのか
原因は、はっきりしています。
- 見積もりを1社しか取らなかった
- 親族の会社で 信用しきってしまった
- 外壁リフォームの知識が まったくなかった
こうしたトラブルを防ぐには、
1社の説明だけで判断しないことが大切です。
▶ 外壁塗装・コーキングの一括見積もりは使って大丈夫?現場職人が解説
後日談
それ以来、
その取引先から
私に仕事が来ることはなくなりました。
……完全に
「入れ知恵した」と
バレたんでしょうね(笑)
この話で伝えたいこと
- 増し打ちは万能ではない
- 雨漏り修理は 施工方法の判断が命
- 見積もりは 必ず複数社取るべき
これを知らないと、
直すつもりが高額トラブルになる
ことがあります。
この記事は、
外壁塗装・シーリング工事の現場に
20年以上携わってきた経験をもとに書いています。


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